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2013年度2年通信24号

校外人権学習について
 先日お知らせしましたが、2月4日(火)に校外学習を予定しています。
人権学習を深めることを目的にしています。
行く先は奈良県御所市です。教室で学習したビデオ「三月三日の風」に出てきた水平社運動ゆかりの地です。町の景観は変わったものの、その地に建てられた水平社博物館には、差別とたたかい、すべての人にとって平等な世の中の実現を求め続けてきた、水平社創立者をはじめとして多くの名もなき人々の生きてきた事実と足跡が大切に保存されています。当日は清原隆宣さんにお話をうかがいます。しっかりと人権について学習を深めることが目的ですが、校外での活動ですので、集団としてのマナーやルールを守るようにしましょう。そのためには、一人ひとりが三滝中学校を背負っているという意識が大切です。


◇日程
7:30 学校集合・出発式・バス乗り場(ユーユーカイカン)へ移動
8:00 バスで出発(※1)
11:00 清原隆宣さんの講話
   「水平社運動・水平社宣言が投げかけたもの」
12:00 昼食・水平社博物館見学・フィールドワーク
14:20 バスで出発
16:30 学校到着(※2)・解散式 (16:50解散予定・部活動なし)
 (※1)乗り物酔いなどの不安がある場合等は相談をしてください。
 (※2)交通事情によって、到着時間が遅れる(早まる)場合もあります。

◇服装・持ち物 
 制服(ウィンドブレーカー・手袋等)・通学用カバン・雨天時は雨具・しおり・筆記用具・昼食(※3)・水筒
(※3)デリバリー給食もパン販売もありませんので、ご家庭で、昼食をご準備いただきますようお願いいたします。

人権学習「三月三日の風」から
 2学期の人権学習では、ビデオ「三月三日の風~水平社誕生物語~」から、西光万吉さん(以下敬称略)の生き方を通して、水平社創立までの経緯を学びました。少し振り返ってみましょう。

 西光万吉(清原一隆)は、奈良の西光寺に生まれました。生き物を愛する心優しい子どもでしたが、小学校でも中学校でも差別にあいます。得意だった絵の勉強に東京へ出ていきますが、そこでも出身があばかれるのではないかとおびえ、郷里に帰ってきます。「逃げても、逃げても追いかけてくる差別」に傷ついた万吉は、郷里の仲間とともに、当時の政府がすすめていたセレベス島への移住を考え、「黒潮会」を結成しますが、対日感情の悪化から中止になります。
 再び生きる目標を失った万吉でしたが、師である三浦大我「世の中にはすごい人物がたくさんいる。いろいろな人に会って話を聞いてきなさい。」という教えにしたがい、多くの人の話を聞き、書物を読みます。「燕会」を設立し、共同販売所を立ち上げるなど、自分のすべきことをさがしていきます。
 そんな中、万吉は、人との出会いの中で、団結することの大切さや、痛みを知る自分たちが人権と人間解放の運動を起こしていくことの大切さを学びます。仲間たちとともに、人間は皆平等という考えから名づけられた「水平社」創立に向けた運動を始めていきます。
 政府の圧力もある中、3月3日、京都の岡崎公会堂において、ついに水平社創立大会は開かれました。たくさんの人であふれる会場で、駒井喜作によって「水平社宣言」が高らかに読み上げられました。「…人の世に熱あれ、人間に光あれ」と。その後、水平社運動は全国各地へと広がっていくことになります。
 当時、この水平社創立のニュースは、アメリカ、ソ連、イギリス、フランスなど各国の新聞でトップ記事として取り上げられました。「日本ではじめて本当の民衆による人間解放の運動が起こった」と。また「水平社宣言」は、日本ではじめての人権宣言として、今もなお、多くの人々の心の支えになっています。

作品展のお知らせ
「三泗小中書写展」(1月25日~28日)
「三泗小中美術展」(1月31日~2月6日)
会場 四日市市文化会館(月曜日閉館)
※出品者につきましては、本人に連絡をさせていただきます。