夏休みを元気に過ごしていますか?
暦の上では秋の始まりの「立秋」が過ぎましたが,まだまだ暑い日が続いています。夏休みも3分の2が過ぎましたね。元気に過ごしているでしょうか?出かけたり,家で過ごしたり予定は様々だと思いますが,体調にはくれぐれもご留意下さい。
熱中症も各地で報告されています。たくさんの方が救急車でも運ばれています。冷房を上手に活用し,水分補給も気をつけてくださるようにお願いします。ただ,冷房も上手に使わないと,かえって「冷房病」などの体調不良の原因となります。暑さに負けないよう,汗をじょうずにかくように心がけていただけたらと思います。
8月7日は鼻の日でした
鼻は,呼吸をする時にバイキンを取り除いたり,肺へ送るために息を暖めたり冷やしたりする役目と,においを感じる役目の2つがあります。何気ないけれど大切な役目です。においを感じなくなれば,食事にも影響します。食欲は,おいしそうなにおいも大切な要素だからです。そして,食べても安全かどうかをにおいで判断することもあります。
鼻のけがで多いのは鼻出血です。大抵は数分で止まりますが,なかなか止まらない場合は,念のため耳鼻科へ受診することをお勧めします。鼻出血の場合,多くはキーゼルバッハ点という小鼻の出血なので,鼻をつまみ,下を向いてしばらく安静にしていると止まることが多いです。
手当ての時に気をつけていただきたいのは,首の後ろを叩いたりしないということです。また,上を向いたり,横になったりしてもいけません。血が喉へ流れると,かえって気持ち悪くなる場合が多いので,座ったまま下を向きましょう。鼻にティッシュを詰めると,取るときに粘膜にくっついてしまうことがあるので,ガーゼなど粘膜につかないものを詰めてください。また,額の部分を少し冷やすと出血が止まりやすくなります。
鼻を打撲した場合は,冷やすのが基本ですが,鼻の様子をよく見てください。鼻の骨はやわらかく,変形したまま固まってしまうこともあります。すると,片側の鼻だけ鼻づまりが起こりやすくなります。もし,変形していた場合は,すぐに耳鼻科でまっすぐにしてもらうのが一番です。時間を置くともとに戻せない場合が多いからです。程度にもよりますので,かかりつけの耳鼻科の先生と相談してください。
三重県内で流行しています。注意してください。
●手足口病
口の中,手の平,足の裏に水ぶくれができるウイルス性の病気です。軽い発熱,食欲不振,喉の痛みなどから始まり,2〜3日すると水ぶくれが出てきます。
口の中,手の平,足の裏にできるため,手足口病と言われていますが,個人差があります。1週間〜10日くらいで自然に治りますが,まれに無菌性髄膜炎にかかることもあり,発熱が2日以上続く・頭痛がひどい・嘔吐するなどの症状が出たら慎重に対応することが必要です。
手足口病は,乳幼児のお子さんがかかることが多いのですが,小学生や母親など大人もかかることがあります。鼻水・便などの接触のほかに咳・くしゃみなどでも感染しますので,予防は手洗いをしっかりすること,免疫を落とさないように生活リズムを整えることが大切です。
三重県ではまだ大流行というほどでもありませんが,例年より患者数がやや多く,注意が必要な段階です。
●ヘルパンギーナ
口の端などに特有の水ぶくれと発熱するのが主な症状の夏風邪の一種です。突然の発熱(38〜40℃)に続いて口の中が赤くなり,周りが赤い水ぶくれが出てきます。(直径1〜2mm,大きいものは5mmくらい)水ぶくれはやがて破れて潰瘍になります。発熱は2〜4日でひいていき,それに続いて潰瘍も治っていきます。発熱時に熱性けいれんを起こすこともあり,口の中が痛いので,不機嫌・拒食・哺乳障害や脱水症状に気をつけることが大切です。
ほとんどは4歳以下で感染し,最も多いのは1歳くらいのお子さんです。鼻水・便などの接触のほかに咳・くしゃみなどでも感染しますので,予防は手洗いをしっかりすること,免疫を落とさないように生活リズムを整えることが大切です。
●咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱は,アデノウイルスによる感染症で,プールを介して流行することがあるため「プール熱」とも呼ばれます。発熱から始まり,頭痛・食欲不振・全身倦怠感とともに,咽頭炎による咽頭痛,結膜炎から結膜充血・眼痛・まぶしがる・涙が出る・目やになどを伴い,3〜5日間程度続きます。眼の症状はだいたい片方から始まり,その後反対側も症状が出ます。また結膜の炎症は下まぶたに強く,上まぶたには弱いとされています。目の症状が残るということも滅多にありません。また,首の後ろのリンパ節の腫れと痛みが出ることがあります。潜伏期は5〜7日とされています。予防は手洗い・うがいです。タオルなどの共用は避けましょう。
(以上参考資料 三重県感染症情報センターWEB)