休園中は、秋の青空の元園庭をスイスイと飛んでいたトンボの運動会のようでした。幼稚園再開後、子どもたちが虫網を構えて園庭を走ると「あれ?どこ行った?」というように、隣の小学校へ避難していきます。トンボはひとまず安心という気持ちですが、子どもたちはあきらめず一生懸命追い続けています。あるとき「あ!いた!」という声に7〜8人が虫網をもって追いかけてきました。「あっちに行った!」「こっち!に行った」と言いながら園庭中をトンボ見上げて「走る!走る!」って感じです。まるで、運動会をしているようで、トンボを取りたいという一心で、我を忘れて走っていました。そして最後に、だれかが「つかまえた!」と虫網を振り下ろし、みんなが集まって網の中を見ると「やったー」。やっと捕まえられた喜びをみんなで味わっていました。トンボを捕まえたいという強い思い、どうしたら捕まえられるか工夫する力、あきらめない気持ち、ずっと虫網を持ちながら走り続ける体力など遊びながらいろんな力が育っています。そして、網からトンボを出すときには、羽(はね)が傷つかないよう優しくそっとつかむもうとする姿に、トンボにも自分たちと同じ命があり、大切にしようという心が育ってきていることを感じました。こうして毎日実体験する一つ一つの遊びの中に学びがあり、その学びが小学校以降の学習につながり社会で生きていく力になっていきます。これからも子どもたちが生き生きわくわくする遊びを大事に過ごしていきたいと思います |
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