3年生は、社会科で「わたしたちの住んでいるところ」について学びます。
自分たちの身の回りにある建物や施設について経験を出し合い、情報を集めて、より詳しく知っていきます。
そんな中、学校の周りにあるものについて、高い屋上から見たら確認できるのでは、と気づきます。しかし、屋上は基本的に立ち入り禁止。
そこで「校長先生に許可をもらおう」ということになり、代表が校長室にやってきました。

今、社会科で学んでいること、今回の確かめようとしていること、屋上で見ようとしているものなど、屋上に上がる必要性について、一生懸命語ってくれます。
校長からは、「学習の目的はわかりました。それはみんなの考えだね?」と確認した後、「普段は行けない屋上に行くから、安全に学習するためには、どんなことに気を付けたらいいかな」と問い返すと、「走らない」「ふざけない」「はしっこに寄りすぎない」など一生懸命答えてくれます。
ここでも、安全について考える力が必要になります。
気づきが足りないときには、こちらから「こんなことにも気を付けてほしい」と伝えます。

こうしたやり取りを経て許可を勝ち取ると、教室に戻ってクラスの仲間に報告です。

そして晴れて、屋上へ。
「百聞は一見に如かず」の言葉通り、実際に見てみると様々な気づきが生まれます。
もちろん、走り回る人はひとりもいません。

「学校の北側には何があるか」「ニトリの屋上はどうなっているのか」など目的を持っているので、しっかりと見ています。「東」「西」「南」「北」それぞれの方角に見えるものを写真でも記録します。

ニトリの屋上は何があるか、見えたかな?
各自の見学が終わると、全員集合して何が見えたか確認します。

「かに本家まで見えた」「ホテルは高さが高かった」など、発見したものを交流して屋上を後にしました。
今後は、メモした記録や撮ってきた写真をもとにさらに学習を進め、「わたしたちの住んでいるところ」についてさらに学習を進めていきます。
「屋上に上がる」ということを、教員がすべてお膳立てすれば簡単ですが、こどもたちが目的や必要性、気を付けるべきところを言葉にして伝え、自分たちで許可をとるといった経験をすることで、考える力や整理して伝える力、交渉がうまくいった時の喜びや自信など、多く得るものがあると考え、学習活動を行っています。