学校日記 はまだっ子の様子

はまだっ子の様子 >> 記事詳細

2024/07/12

3年 万古焼でランプシェード

Tweet ThisSend to Facebook | by 学校長
3年生が「ばんこの里開館」から講師を招いて“陶芸”を体験しました。
講師として来てくれたのは、万古焼に携わっている職人さん。
万古焼のプロフェッショナルです。
そんなプロに教わって、“ランプシェード”を作ります。
“シェード”とは影のこと、つまり、ランプシェードとは、ランプから出る強い光をさえぎって、光を和らげたり広げたりする働きをする覆いです。

まず、学年全員が3組の教室に入って話を聞きました。
そこで、子どもたちに質問を投げかけながら教えてくれたことは、なぜ、四日市で万古焼が盛んになったのか。
それは、万古焼になくてはならないものが四日市にあったからだそう。
子どもたちに問うと、「土」と1つはずくに出てきました。
四日市で良質の粘土がとれたのだそうです。
2つ目は…。
「へら」
「それは道具。なくても手でできます」
「ろくろ」
「回す道具ですね。それも必要だけど」
2つ目は、陶磁器を焼くための「火」。
四日市の周辺には森や林があって、薪に使える木がたくさん生えていたということが2つ目の理由でした。
それから、四日市港があったので、重い焼き物を船で国内はもちろん海外へも運ぶことができたこともあって、四日市を中心に発展し、伝統産業になったそうです。

万古焼のことをしっかり学んだところで教室へ戻り、ランプシェード作りに取り掛かりました。
粘土を1枚ずつ受け取った子どもたちは、講師の説明を聞いて、みんなで一つずつ下準備を進めます。
新聞紙を半分に切ったものを細長く半分に折り、それを塩ビの太いパイプに巻き付けて、端をのりで留める。
それを粘土の上に載せて、“海苔巻き”を作る要領でクルクルと巻いて粘土を筒状にします。
粘土の端に“ドベ”を付けて、重なる部分をピッタリ接着したら、下準備は出来上がりです。

ここから、一人ひとりの創作活動が始まるのでが、作品が壊れないように、ランプシェードの役割を果たすように、守ることを教わりました。
それは、ランプシェードの上と下、指1本分の幅の範囲には穴を開けないこと。
光を隠すために、縦に指四本分の範囲は穴の開いていない部分を作ることです。

さあ、一人ひとりが自分のアイデアを生かして、思いついた工夫をどんどん生かして、自分好みのランプシェードを作りましょう。
子どもたちは、自分で用意した“粘土ベラ”や“抜き型”を使って、自由に装飾を施していきます。
星や人、いろんな形の抜型を粘土に押し当て、左右に動かしてから型をはずすと、くっきりときれいに型が抜き取れて穴が開きます。
これには子どもたちもちょっと感動。
「ワー」
「きれい」
といった声が聞こえます。
全体のバランスを考え、光の漏れ方を想像して場所と配置を決めて、いくつもいくつも穴を開けていきます。
抜き取られた粘土も飾りのための材料の一つ。
ドベをつけてそのままランプシェードに貼り付けたり、別のものに作り替えて使ったり。
こうすることで、のっぺらの平面だった粘土が、どんどん立体的で表情のあるランプシェードに変わっていきました。
粘土をいくつか重ねて、より立体的な飾りにしている子もいました。
活動が進んでいくと、班の中では
「見てー」
「こんなになったよ」
「わぁ、上手」
「それ、かわいい」
と、作品を見せ合い、褒め合う姿がたくさん見られました。
装飾の作業をしているときは真剣な表情で、その出来栄えを見ると笑顔に。
粘土に触れて、創作を続ける子どもたちは、とても楽しそうでした。

装飾が出来上がった子は、教師にスタンプを押してもらってから、ランプシェードを講師に渡し、焼成をばんこの里に託しました。

ばんこの里では、窯の中で1日かけてじっくり焼き、1日冷まして焼き上げるそうです。
子どもたちが想像を広げ、腕によりをかけて作ったランプシェード。
どんなランプシェードに焼き上がるのでしょうか。
中に明かりを灯したら、どんな光の世界が広がるのでしょうか。
完成して戻ってくるのが待ち遠しいですね。


16:47 | 投票する | 投票数(1) | コメント(0)