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2024/07/18new

3年 インターネットと人権

Tweet ThisSend to Facebook | by 学校長
3年生が、“ヒューリアみえ(反差別・人権研究所みえ)”から講師を招いて、インターネットメディアと人権について学び、考えました。


まずは、“人権”について学習。
“人権”とは、「すべての人が持っている、幸せに生きるためのもの」
だから、人権が守られていると、いやなことを言われることもなく、うれしい気持ちにもなって、何より命が守られます。
人を、傷つけることも、傷つけられることもあってはならないのです。
逆に“差別”とは、「勝手な理由で、大事な人権や自由を傷つけ、奪うもの」
人権が大切にされていないと、仲間外れにされたりして悲しい気持になったり、
つまり、“生きること”を奪うものなのです。
人が安心して生きていくためには、みんなで人権を大切にしていかないといけない、ということを心に刻み、話題は、インターネットのことへと進みました。
学校で、家庭で、子どもたちは様々なことにインターネットを活用していますが、その中でも利用している人が多いことについて自分の子とも思い浮かべながら考えました。
最も多いのは“オンラインゲーム”。
2番目は“動画を見る”こと。
どちらも、便利でとても楽しいものですが、使い方や状況によっては、ひどい言葉での攻撃や仲間外れにつながったり、善悪の判断基準がゆがんだりすることがあり、体調への影響が心配されるなど、人権が大切にされない状況を招いてしまうことがあるそうです。
3番目は“メッセージのやりとりをする”こと。
これは、5人の友だちの間で交わされたメッセージをもとに、みんなで考えました。
自分の家で遊ぶ約束をしていたのに、インフルエンザに感染してしまったネコさん。
4人の友だちに、インフルエンザにかかって遊べなくなったことを伝え、謝りました。
このメッセージを見た友達は、どんなメッセージを返したでしょう。
一緒に考えた子どもたちからは、ネコさんの体調を心配する言葉や、気にしないでと慰める言葉がいくつも出されました。
ネコさんの友だちからもメッセージがすぐに届いていました。
このようにコミュニケーションアプリは、すぐにみんなに伝えられるうえに、みんなの気持ちを知ることができます。
ネコさんもうれしい気持ちになったことでしょう。
ところが…
子どもたちも気づいていました。
イヌさんだけ、何も返事がなかったのです。
どうしてか、その訳も考えました。
ことはこれで終わりません。
アプリの中で、イヌさんを攻撃し、仲間はずれにしようとするやり取りが始まったのです。
これでは、イヌさんの人権が大切にされていません。
つまり、インターネットは、正しく付き合うととても便利なものであり、人権も大切にされるのですが、間違った付き合い方をすると、人権が大切にされない状況を生み出してしまうものなのです。
そこで、教わったのが、「イイカナ」という合言葉。
 イ:一度立ち止まって考えよう
 イ:いろんな見方や考え方があると知ろう
 カ:「かくれた見方があるかも」と思おう
 ナ:「なるほど」と、わかって受け入れよう
インターネットを活用するときは、この4つのことを心に留めて、正しく付き合ってほしいものです。
インターネットの世界でのことはここまで。
ここからは、現実の世界で起きていることに目を向けて考えました。
スクリーンには、悪口を言っている4人と、言われてしょげている人の絵が描かれています。
この絵を見て子どもたちが考えたのは、どの立場の人にどんな言葉をかけるか。
子どもたちは、悪口を言っている人にむけて、言われて辛い思いをしている人に、この状況を解消するためになんと言うといいのか考えて、言葉を選んで話していました。
さらに、怖くて、心配で言えない。
そんな時は先生に言う、と話す子もいました。
そして、まとめへ。
講師は人権が大切にされている状態を示す図1と、大切にされていない図2を見せながら、子どもたちに
「みなさんは、1と2のどちらがいいですか」
「みなさんのクラスは、1と2のどちらがいいですか」
と、続けて問い、「安心できるクラスを作るのは、あなたたち一人ひとり」「あなたたちは一人じゃない。同じ気持ちの人がいる」ということを強く伝えました。
子どもたちは、一つ一つの課題や場面に、真摯に向き合い、「自分だったら」と自分事と捉えて真剣に考えていました。
「1と2のどちらがいいか」という問いには、全員が担任の方を向いて、腕をぴんと伸ばして指で「1」を示していました。
一人ひとりの力と心を合わせて、それぞれのクラスが、浜田小が、人権が大切にされ、安心して過ごせる空間であってほしいと、心から願っています。

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