朝は冷え込み、カーブミラーには露が下りていましたが、その後気温は上がり、風もなくとても穏やかで、絶好の“持久走日和”になりました。
「同じペースで走り続けること」
「目標を立てて走ること」
そして、
「昨日までの自分を超えること」
をめあてにこれまで体育の時間に取り組んできた“かけ足”の取組の成果をみる「持久走記録会」を迎えました。
2時間目、全校のトップを切って、記録会に臨んだのは3年生。
子どもたちの走るトラックの周りには、既にたくさんのおうちの人が応援に駆けつけてくれています。
担当の教師の話を聞いて、この持久走のめあてと自分の目標を改めて心に刻んだら、走りに備えて準備運動。
体育係を中心に、大きな声でみんなで号令をかけながら体をほぐしました。
各クラスのスタート位置に移動し、走る人と計測する人を確認し、走る人の目標ペースを伝えたらいよいよスタートのときです。
「よーい、『ピーーーー!』」
教師の笛の合図でスタートしました。
各クラスの先頭集団は勢いよく走り出し、思いのほか速いペースで1周目を走ります。
ペアの子から
「○○さん、目標よりずいぶん速いよ」
という、驚きとも心配とも取れる声も聞かれました。
少し経つと全体のペースは整い、みんなの走りも落ち着いてきました。
タブレットを手に周回数を数える子は、ペアの子の目標ペースを知っているので、自分の前を通過するたびに、
「いい調子だよ」
「少し速いよ」
「ちょっと遅れてきたよ」
などと状況を伝えるとともに、
「がんばって」
「あとちょっとだよ」
などと声援を送っていました。
そして、4分が経過し「残り1分だよ」と声が上がりました。
この声を聞いてペースをグンと上げる子がたくさん。
同じペースを保つことがめあてであっても、余力があれば、昨日までの自分を超えてさらに記録を伸ばすために残る力を使い切ろうとする気持ちはわかります。
おうちの人とペアの子の声援を背中に受け、声援をエネルギーに変えてその少しでも遠くへと走る子どもたち。
歯を食いしばり懸命に腕を振って時間いっぱい走りきりました。
「ビーーーー」
タイマーが5分の経過をブザーで知らせ、5分間走が終了しました。
計測していた子はタブレットを手にペアの子のもとへ駆け寄り、2人で周回数を確認。
ガッツポーズをする子もいれば「やった」と口を動かす子も。
どうやらこの子たちは、目標を達成して最高記録を出せたよう。
走った子と計測した子、二人寄り添って何やら話しながらトラックを1周し、クラスのスタート位置に戻っていきました。
役割を交代して、後半の部へ。
こちらも、前半と同様に、一人ひとりが全力でこの記録会に臨んでいることがその表情から伝わってきました。
担任と話をしていたら、体育の時間のかけ足では歩いてしまう子が何人かいたけど、その子たちもしっかり走り続けていたそうです。
これも大きな成果です。
5分間の持久走で全力を出し切った子どもたちは、みんなで声を合わせて、応援に来てくれたおうちの人たちにお礼を言って、持久走大会を締めくくりました。