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2022/07/11

3年 “ラッコ浮き”で助けを待て

Tweet ThisSend to Facebook | by 学校長
水泳の時間、衣服を着たままプールに入っている3年生。
水の中に、両手を広げて仰向けになって横たわっていました。
プカーンと浮いている子もいれば、足が沈んでいって起き上がってくる子も。
服のおなかのあたりの服が、空気で膨らんでいる子もいます。

これは、「着衣泳」。
水の事故に備えて、衣服を身につけたまま水の中に入ったらどんなふうになるかを実際に経験するとともに、そうなったときに自分が助かる術や人を助ける方法を学ぶための学習です。
プールサイドに上がった子どもたちは、用意したペットペトルを持ってもう一度水の中へ。
ペットボトルの口の方を上に縦にして胸に当てて、それを両手で抱きかかえて水の上に横たわると…、
プカーン
まるで、ラッコが胸元の貝を両手で抱きかかえているよう。
慣れてきたら、さらに力が抜けて、プカーーンと水面を漂います。
リラックスして漂う子どもたちは、とても気持ちよさそうでした。

次は、交代で“救助”の練習。
水の中にいるバディの相手を“要救助者”に見立て、少し水の入ったペットボトルをプールサイドから投げ、要救助者はそれを捕まえてラッコ浮きをします。
要救助者にあたらないように気をつけて、近くをめがけて
「ヒョイ」
「エイ」
ペットボトルをもらった要救助者は、それを胸に当ててラッコになっていました。

最後に、水の中で身につけた衣服を脱ぎます。
「重たい」
「ひっつく」
「あー、無理」
子どもたちは悪戦苦闘。
水で体にひっついた服は、思うように体から離れてくれません。そのため、体力も使います。
「んーーん」
「くっそー」
「もうちょっとなんやけど…」
やっとの思いで、衣服を脱いだ子どもたちは、プールサイドへ上がりました。

水の中に入ってしまったら…
「衣服は脱がない」服が浮力を生んでくれます。脱ごうとすると体力を消耗してしまいます。
「浮いている物をつかむ」子どもの体であれば、その物の浮力と、その子自身の浮力で浮いていることもできます。
そして、助けを待ちましょう。
もしもの時に冷静に対処することは、子どもにとってはとても難しいことだとは思いますが、経験をするかしないかでは大違い。
この体験をしたことで、水の危なさが実感を伴って理解できたことでしょうし、ペットボトルで浮いたことが頭に残って、自分が助かる、人を助けるための行動がとれるかもしれません。
この学習が、子どもたちが自分の命を守るための一助になることを願います。
その前に、子どもたちが安全に水遊びを楽しみ、水の事故にあわないことを心から願います。

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