「図書館まつり」開催中。
水曜日の図書委員による“読み聞かせ”は、4~6年の教室で。
6年2組の教室で始まるのを待っていると、そこにやってきたのは、ちょっと緊張した面持ちの5年生の図書委員。
それは、自分とは違う学年、しかも上級生となれば、緊張するのもよくわかります。
自己紹介を終えて読み始めたのは「王さまライオンのケーキ
はんぶんのはんぶん ばいのばいの おはなし」という絵本。
書画カメラで撮った絵本をスクリーンに大きく映しながら、2人で役割を分担して読んでいきました。
1組では…、
スクリーンに映っているのは、たくさんの文字。
絵はありません。
何を読んでいるのかと思いながら耳を澄ませると、聞こえてきたのは
「明智光秀」
という、戦国武将の名前。
絵本ではなく、「人物伝記事典」の「おろか者といわれた少年が、天下統一をめざす」という織田信長の伝記のページを読んでいたのでした。
この子たちなりに、6年生にどんな本を読んだらいいか、喜んでもらうにはどうしたらいいか、いろいろ考えたうえで、社会で日本の歴史を学ぶ6年生に相応しい、と思って選んだのでしょう。
どちらのクラスも、子どもたちは静かに聴き入っていたので、はじめは6年生を前に緊張していた5年の委員も、安心して読めたのではないでしょうか。
読み終えた5年生には、6年生から温かいお礼の拍手が贈られました。。
◎絵本紹介
「王さまライオンのケーキ
はんぶんのはんぶん ばいのばいの おはなし」
作・絵:マシュー・マケリゴット、訳:野口絵美
アリは、王さまライオンの食事会に招かれました。
食事が終わり、王さまライオンは、デザートのケーキを「自分の分をとって回しなさい」と、となりのゾウにわたしました。
ゾウは、ケーキを半分に切って、残りの半分をとなりに回しました。
他の動物たちもみな、同じようにしたので、アリのところにまわってきたときには…?
王さまライオンがとにかく格好良いのです。
表紙の絵から、まさに王者の貫録。特に心の奥まで見透かしているかのような瞳にドキッとします。
他の動物を非難するでもなく、アリの想いをちゃんと受け止めてくれる、王さまらしい振舞いも格好良い。
時折でてくる、ちょっとしたダジャレも楽しく、結局自滅していく動物達をよそに王さまライオンとアリが迎えるハッピーエンドのお話。
半分の半分、倍の倍がよーくわかる、算数が楽しくなる絵本です。