学校日記 はまだっ子の様子

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2025/02/13

4年 人と出会って、“UD”を学ぶ

Tweet ThisSend to Facebook | by 学校長
「誰もが安心して過ごせる街にしていくために」という大きなテーマを掲げて、総合的な学習の時間の含羞を進めている4年生が、NPO法人「UDほっとねっと」のスタッフと障害のある当事者お二人を招いてお話を聴き、学びを深めました。
来てくれたのは、目と耳が不自由なKさんと、脳性麻痺のMさん。
お二人は、生い立ちから今までのことや日々の暮らしのことを具体的なエピソードを交え、また映像を通して、詳しく教えてくれました。
1歳半頃から耳が聞こえなくなり、40代で目が見えにくくなっていったこと。
“触手話”でコミュニケーションを取っていること。
学校の授業では、耳が聞こえなくて困ることがあったけど、周りの人が助けてくれたこと。
それでも、緊急の放送などが聞こえないのは不安。
ヘルパーさんと、買い物や旅行に出かけること。
生まれたときの状態の影響で、30代までは歩いていたのに、40を過ぎて車いすになったこと。
体が勝手に動くことがあること。
上手にしゃべれないけど、諦めないでしゃべっていたこと。
息を吹きかけることで操作できるソフトを利用して、パソコンで文章を打つこと。
囲碁が好きで、ほぼ毎日サークルに通っていること。
お話の内容は、子どもたちが共感することもありますが、初めて知ること、驚くことがたくさん。
通訳を通じてそんな話を聞くと
「あ~」「そうそう」「わかるわかる」と、うなずき
「えーっ?!」「そうなん?!」「すごい!」と、疑問や驚きを素直に表していました。
そして、そんなお話を、一言も漏らすまいと耳を傾け、聞いたこと、知ったことを忘れないように必死にメモを取っていました。
また、トイレ休憩の間には、お二人のもとへたくさんの子が寄っていき、手に文字を書いたり、通訳に間に入ってもらったりして、積極的にコミュニケーションを取っていました。
最後の質問コーナーでは、たくさんの子どもたちが手を挙げ、日々の生活や好みなどについて質問をしていましたが、その一つ一つに丁寧に答えてくれました。
お二人の話の後、ほっとねっとの方から子どもたちにメッセージが送られました。
「ユニバーサルデザインへの第一歩。そのきっかけは『気付き』。誰かの不便に『気付く』ことが大切です。そして、どうしたらもっと便利になるかを考えることです。失くした脚は戻らないけど、路の段差はなくせます。誰もがあきらめずに、夢を叶えられる社会にしましょう」
と。
たっぷり2時間、子どもたちは当事者のお二人と、スタッフのお話を聴いて、障がいのことや暮らしのこと、楽しいこと、困ること、うれしいこと、つらいこと、そして周りの人との関りを知りました。
この時間は、
これからの学習や追求に深まりを与えるとともに、子どもたちの生活や生き方にも何かしらの影響を与えるのではないでしょうか。
この講座が終わった後、ほっとねっとの方から、子どもたちの話を聴く様子や反応、質問の内容から、この子どもたちが、お二人のことを“障がい者”としてではなく、同じ町に暮らす“人”として関わり、話に耳を傾け、素直に驚きや感動を表していたことをほめてもらいました。


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