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2022/06/01

3年 メディアリテラシー出前授業

Tweet ThisSend to Facebook | by 学校長
3年 メディア・リテラシー出前授業

3年生が、「メディア・リテラシー出前授業」を受けました。
講師は、津市にある「ヒューリアみえ(反差別・人権研究所みえ)」から来てくれました。
私たちは、スマートフォンやゲーム機、パソコンからインターネットをいろいろなことに活用しています。
メッセージのやり取り、調べ学習、投稿や発信、ビデオ通話、ゲーム、買い物、動画視聴などなど。
この中で、小学生もよく使うものにスポットを当てて学習は進みました。
それは、①ゲームをする、②動画を見る、③メッセージのやり取りをする。の3つ。
これらは、とても便利で楽しく、人ともつながれるツールですが、どれにも「でも」がついてきます。
まずは、“ゲーム”。
オンラインゲームでは、インターネットを使っておしゃべりしながら参加し、いろんな人と対戦したり、作戦を考えたりしながらゲームを楽しめます。
でも…
例えば、負けてしまったら…
悔しい、残念という気持ちが高まってよからぬ方に向いていき、イライラしたり、一緒に遊んでいた人を仲間外れにしたりすることがあります。
そうすると、された側は、悲しい気持ちになるし、最悪、命が守られないことにもなりかねません。
次は、“動画を見る”。
ダンスの動画を見て振り付けを覚えよう。
大好きな電車。全国の電車を見てみよう。
レシピ動画を見ながらパンケーキを焼こう。
家に居ながらにして、いろんなものを見たり知ったりできて便利。
でも…
中には、怖い思いをさせるものや人を傷つけたり嫌な思いにさせたりする動画も。
毎日毎日、同じような動画だけを見ていると、そのうち…
人を傷つけることでも言ってもいいと考えるようになる人や、これが当たり前だと思うようになる人がいるかもしれません。
最後に、“メッセージのやり取りをする”。
5匹の動物のメッセージアプリでのやり取り例に考えました。
ネコさんは、インフルエンザにかかったり、約束を断るメッセージを4匹の友達に送りました。友達からは、心配する声や励ましの声が届きました。それは、ネコさんにとってもうれしかったことでしょう。
ここで、何人かの子どもはある事に気づきました。
そこで、
でも…
イヌさんだけ、何も言ってくれなかったのです。
さらに、そのことに気づいた4匹は、イヌさんを無視しようと言い出したのです。
子どもたちは考えました。
もし、このグループに私も入っていたら、なんと言うかを。
子どもたちから出てきた言葉は、イヌさんの立場に立って状況や理由を考えたものばかりでした。
ちょっと待って。
こんなことって、現実の世界でも起きていることですよね。
さらに子どもたちは考えました。
仲間外れやいじめにあっている状況を見たら、だれにどんな声をかけるかを。
本当は、インターネットはとても便利なものなのに、使う人の思いや言動、使い方ひとつで、大切な大切な人権を損なうことにつながってしまい、人権が大切にされない状況が生まれてしまいます。そして、それは現実の世界でも起きることなのです。
最後に講師は、子どもたちの過ごす学級が、だれもが安心できる学級であるために、「誰もが持つ人権は大切なもので、傷つけられていい人はいないのだから」「『それ、まちがってる』と言い合える仲間になろう」「同じ気持ちの人と、どうしたらいいか考えよう」と、メッセージと宿題を残してこの出前授業を閉じました。
子どもたちは、スライドを見ながら真剣に講師の話に耳を傾け、その問いかけには、自分の生活を振り返りながら考えたことを素直に答えていました。
授業が終わってからも、何人もが講師の近くに集まり、話し込んでいました。感じたこと、考えたこと、分かったこと、どう行動するか…、いろんな思いを語っていたのでしょう。
子どもたちが、インターネットの世界でも現実の世界でも、姿の見えない人でも目の前の人でも、相手の立場になって思いをはせ、自分の人権も周りの人の人権も大切にできる人であってほしいと願っています。
私たちも、子どもたちが安心して過ごせる浜田小学校であるために、力を尽くします。

この出前講座は、子どもたちがインターネットに触れる機会がどんどん増えている今、子どもたちに、メディア・リテラシーを養成することを通して子どもたちの人権意識を高めることをねらいとして、市教育委員会が全市立小学校の3年生を対象に行っているものです。


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