【南中散歩道】校区内探検~日永の追分~
南中から徒歩5分、「日永の追分」には鳥居が立っています。昔から見慣れた風景なのですが、なぜ道路の真ん中に鳥居が立っているのか気になったので調べてみました。
そもそも、追分(おいわけ)とは、道が二つに分かれる場所をさす言葉です。日永の追分は、東海道と伊勢街道(参宮街道)の分岐点となっていて、東海道五十三次の四日市宿と石薬師宿の間にあることから「間の宿」とも呼ばれ、当時は多くの旅籠(はたご)や茶店などの休憩所があったといいます。道路の真ん中にそびえたつ鳥居は、東海道を往来する人のために伊勢神宮の「遥拝(ようはい)鳥居」(遠くから拝むための鳥居)として、安永三年(1774年)に建てられたとのこと。
つまり、東海道を往来する人は伊勢神宮には行けないので、伊勢街道との分かれ道に伊勢神宮の鳥居を置くことで、ここで参拝し伊勢神宮に行ったというご利益をもらうことができるという形にしたのです。現在は、三重県の指定記念物(史跡)となっています。
【おまけ】湧水のほとり
日永の追分には湧き水が出ていて、毎日、多くの人が水を汲みにやって来ます。水源は泊山の丘陵地の井戸水で、80年以上コンコンと湧き続けているそうです。何だか、パワースポットのような不思議な力を感じてしまいます。また、この辺りに沢山の旅籠や茶屋があり、全国各地から多くの人が訪れた所と思うと感慨深く成りました。