草むらに細長い植物を発見しました。
この植物はノビル(野蒜)と思われます。ヒガンバナ科ネの多年草で、東アジアに広く分布します。日本では北海道から沖縄の日当たりのよい土手や道端に生える野草です。全体の姿や臭いは小ネギやニラに似ています。花期は初夏から夏5月~ 6月ころで、まっすぐ立ち上がって40 - 60 cmに達する花茎を1本だけ伸ばし、先端に花序(散形花序)をつけ、白色または淡紅紫色を帯びます。ネギ坊主を小さくしたような小花が多数球状に集まった花です。花にムカゴをつけて繁殖し、葉と地下の球根は食用になり、古代から食べられていたといわれています。野生のノビルを採取する際には、有毒植物のタマスダレ、ヒガンバナ、スイセン(すべてヒガンバナ科)の葉に似ており、葉が茂っているときに花がないため、ノビルと間違えやすいようです。
タマスダレやヒガンバナ、スイセンにはネギ臭がないことでも見分けられるようですが、注意が必要です。
【注意】野草や果実など、美味しそうに見えても食するときは、必ず専門家や家の人に判断してもらい食べるようにしましょう。毒がある野草や果実もあるので注意しましょうね。