「ごんぎつね」の作者、新美南吉について学習しました。
南吉は本名を渡辺正八といい、小学生の頃から成績優秀、当時、中学校へは限られた子しか進学しませんでしたが、進学し勉学に励みました。
「才能で書いたのかな」「もともとできる人だったんだ」という声があがりました。
しかし、4才で南吉は最愛の母を亡くしています。また、母の実家で暮らすことになった後、淋しさのあまり元の家に戻ってきたというエピソードを伝えました。
そのことを聞くと、子どもたちの南吉に対する考えが変わりました。
【南吉はなぜ17歳で「ごんぎつね」、20歳で「てぶくろを買いに」など若くして、すばらしい作品を書けたのだろうか?】という問いかけをしました。
子どもたちは、南吉の生涯と、ごんぎつねの内容、そして登場人物と自分とを比較して考え、自分なりの意見を導きだしました。
「最初の方のごんと、南吉の生がいが似ていた。ごんは、子ぎつねで親ぎつねはいなかった。南吉も小さいときにお母さんを亡くしたから書けたと思う。」
「死んだお母さんの分もがんばって努力したから。」
「お母さんの分も生きて、”こんなにできたんだよ””天国で見ててね”ということでこんなにがんばった。」
「母に、自分のすごさをもっと知ってもらいたかったから。」
「母が小さいときに亡くなったから、母を守れなかった後悔があると思うから。とっても努力した。後悔からまぬがれることはできなかったと思う。」
「南吉は、若くして母を失った寂しさがあったから。」
「兵十が自分と同じように家族を失ったから、自分(南吉)の気持ちを入れつつ、良い作品(ごんぎつね)になったと思います。」
「たとえどんな天才であっても、元から天才なわけじゃない。努力をしたから天才になったと思う。」