11月13日の土曜授業の様子から。2年生では『防災学習』に取り組みました。
『自助・共助・公助』の観点から、災害への備えについて意識を高めることを目的とした内容です。ここでは、「防災講話」について紹介します。
講師は、富田中学校で図書支援員として長期にわたりお世話になっている澤田浩一さんです。毎週月・水・金に図書室で子どもたちへの図書にかかわる支援を継続していただいています。普段から、子どもたちにあたたかく寄り添いながら対応していただく澤田さんが講師だからこそ、子どもたちは安心して話を聴くことができました。
1959年(昭和30年)9月26日。猛烈な台風が紀伊半島から三重県北部にも上陸しました。激しく今まで経験したことがないような猛烈な台風は、雨・風がひどく四国以東を暴風圏に巻き込みました。この台風こそ『伊勢湾台風』。富田地区でも、道路・橋・鉄道不通・船舶の沈没、流失などの大被害をもたらせました。
富田地区では21名もの方々が伊勢湾台風により亡くなられました。
澤田さんは、このような伊勢湾台風を経験された貴重な地域の人材として、富田中学校の防災学習では、毎年講師として伊勢湾台風の経験談を、富田中学校の生徒に語り伝えていただいています。
澤田さんは、図書室の伊勢湾台風にかかわる書籍だけではなく、ご自身が持っている書籍や写真も一緒に準備していただきました。写真には、富田の海岸に海水浴場があって大変な賑わいであったことを表す写真や、大だこをイメージした海水浴場に設置してあるシャワーなど大変貴重なものをいっぱい用意し、視覚的にも子どもたちに昔の様子を伝えていただきました。
澤田さんは、伊勢湾台風の怖さ(計り知れない自然の脅威)を子どもたちに伝えるだけではなく、『伊勢湾台風が我が国にもたらした教訓』や『私たちが暮らし生活をしている富田地区を知ること』を大切にお話しいただきました。
そして、『これから、子どもたちに期待すること(自分に何ができるのか)』を語り伝えていただきました。澤田さんのひとこと一言丁寧に語ってくれ、わかりやすくお話をいただいたことによって、子どもたちは真剣に防災について考えることができました。
澤田さん、ご自身の経験からくる貴重な防災講話を聴かせていただき、本当にありがとうございました。
これからも、大切な富田中学校の子どもたちを、あたたかく見守ってくださいね。