~筆者は少年の頃、貧しさと寒さに追いつめられ、大福売りのおばあさんから、釣り銭をかすめ取り、足袋の代金にしてしまった。釣り銭を多く受け取ってしまったことは「ふんばりなさいよ」とお婆さんにかけられた励ましとともに、その後長く主人公に自責の念、罪の意識を持たせることになる。~